エーリッヒ・フロム「愛するということ」感想

エーリッヒ・フロムさん「愛するということ」を読みました。
20代後半になったとき、「愛とはなんだろ」と考えるようになりました。(決して病んでいるわけではありません)
人は愛をもって結婚しますが、段々と愛がなくなり離婚します。
なぜこのようなことがおきるのか?
そもそも「愛」とは何なのか?
本書はそんな悩みを解決してくれる本です。
エーリッヒ・フロム「愛するということ」
あらすじ
「愛とは技術である」
愛は技術であり、学ぶことができる
私たち現代人は、愛に餓えつつも、現実にはエネルギーの大半を、成功、名誉、金、権力といった目標のために費やし、愛する技術を学ぼうとはしない。
愛とは、孤独な人間が孤独を癒そうとする営みであり、愛こそが現実の社会生活の中で、より幸福に生きるための最高の技術である。
感想
エーリック・フロムは「愛は技術である」と言っています。
その言葉をみた瞬間、愛という感情が技術なわけないと思いました。
みなさんは、愛は技術と言われて納得できるでしょうか?
本書を読めば「愛は技術である」という言葉に納得できます!
愛とはただの感情や一時的な現象ではありません。
個人の成長と成熟のために学び、実践すべき技術であると論じています。
そして「与えること」こそが、愛の本質なのです。
僕は「愛」を結婚や恋愛のことだと思っていました。
「与える愛」はこれらに分類されます。
【母性愛】
無条件の愛であり、子供の成長を見守る保護的な愛
【父生愛】
指導と支援を提供し、子供を社会に適応させるための愛
【兄弟愛】
平等と連帯を基盤とする愛で、対等な関係を築く
【自己愛】
健全な自己理解と自己肯定を基盤とするありであり、他者を愛するための前提条件
「与える」とは、自分の一部を剝ぎ取られ、犠牲にするといったものではありません。
人は与えるという行為を通じて、自分の力・富・権力を実感し、この生命力と権力の高まりに喜びを覚えます。
そして、「与える」ことで人を豊かにする。
愛は「ひとからされる」と思いがちですが、「ひとにする」ことで自分に愛を感じれます。
本書ではこの「与える」技術について書かれています。
これを理解するのが中々難しかったです・・・

「与える」ということを理解するのに、2回読み直しました!笑
他にも本書では以下のことが書かれています。
『愛は、孤独から脱却したいという欲求』
『愛とは全体性』
愛がこれほど深いものとは思いませんでした。
感想
「愛するということ」を読んで、愛を言語化できるようになった気がします。
愛するということは、人生の中で最も深い感情だと思います。愛を理解することで、人間関係が上手くいき、自分の人生が充実していく気がします。
愛は感情ではなく、技術だということを理解するれば人を本当の意味で愛せるはずです。